戦略コンサルティングファームの各社の特徴シリーズです。今回Accenture(アクセンチュア)です。同社もAccenture Strategyとして、コンサルティング業界最大規模の戦略部隊を構えます。
アクセンチュアはアンダーセンコンサルティング時代から、「人材輩出企業」として知られていますが、マッキンゼー、BCG、ベイン・アンド・カンパニー、ATカーニー、Strategy&と比べると格が下がるというのが実態です。
採用プロセスはマネージャーによるケース面接、MD面接からで構成され、3-4人に評価されてオファーを得る流れとなります。
Contents
アクセンチュアの入社難易度
→★(比較的お手軽)
- ケース面接ではオーソドックス・典型的な問題が出題され、論理の詰めは比較的緩い (上位戦略コンサルと比べて、給料格差が大きいためマネージャーの質も異なる)
- 対策としては、「東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノート50」を一通り見ておけばまず問題ない
- 筆記試験、英語面接等は原則なし
アクセンチュアの雰囲気、プロジェクトの内容
→コンサル<ITシステム、体育会系
- アクセンチュアは自社のシステムやソリューションを販売することを出口としている。戦略部隊はそのための上流の入口という位置付けであり、システム寄りのプロジェクトが多い(他ファームと異なる点だが、上位戦略コンサルでは近年BCGも同様の傾向あり)
- マッキンゼー、ベイン・アンド・カンパニー、Strategy&などが数多く手がける、投資ファンド・総合商社等のM&A時のビジネスデューデリ、新規事業プロジェクトなどはほぼ存在しない
- アクセンチュアにおけるプロジェクトの内容としては、社内業務の改善をするためにどのようなデータを取るかというようなものが多い印象
- 業務は非常にハードで、業務時間でクオリティを担保しようとする文化。体育会的な雰囲気に嫌気がさして転職するという例も散見
- 近年BCG、ベインなどでパートナーになれなかったプリンシパル、マネージャークラスを採用強化。トップファームと遜色がないシニア層は一定数存在
アクセンチュアの給料・制度
→上位戦略コンサルと比べて30%低い
- アナリストは450万円程度からスタート、コンサルタントレベルで〜1000万円程度、マネージャーで〜1200万円、シニアマネージャーで1500万円前後。マッキンゼー、BCG、ベイン・アンド・カンパニー、ATカーニー、Strategy&と比べて約30%低い
- プロジェクトによっては残業代を申請可能。お金がある部門(金融や製薬)に採用されると結果的に上位戦略コンサルティングファーム並みの収入のケースも存在
- 業界チーム別の採用のため、なんでもできるスーパーマンにはなりにくいですが、各業界の知見は身につきやすい
- タクシー代が月4万円支給、年俸の5%を確定拠出年金として積み立てなどの制度が存在
- 評価制度は、キャリアコーチが評価会議で売り込みをかけるという制度。360°評価を取り入れている他ファームと比べて属人的
- 1-2年でクビというケースはほぼないが、各職階3-4年おきの昇格が求められ、達成できない場合は他部門へ異動(Up or Elsewhereが導入)
アクセンチュアの出身者
・大石哲之(ジョブウェブ、ティンバーラインパートナーズ創業者)
・刃物俊樹(スカイライトコンサルティング代表取締役)
・吉松徹郎(アイスタイル創業者 代表取締役社長)
・亀田和久(代々木ゼミナール講師)
・田沼隆志(衆議院議員)
・香田哲郎(アカツキ共同創業者 代表取締役社長)
・後藤玄利(ケンコーコム創業者 代表取締役)
・杉江陸(プロ経営者:新生フィナンシャル、エクスチェンジコーポレーションの社長を歴任)
・田村誠一(JVCケンウッド代表取締役)
・三谷宏治(K.I.T.虎ノ門大学院主任教授)
・山下泉(かんぽ生命代表執行役会長)
・大賀康史(フライヤー創業者)
※他にも多数いますが別途追記予定