MBA定番書~経営戦略編~

競争の戦略(M・E・ポーター)

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業界の競争状態を5つの力(売り手の交渉力、買い手の交渉力、新規参入者の脅威、代替品の脅威、同業者の競争)で整理するフレームワーク「5フォース分析」や、業界内で戦う方法としての3つの戦略として「コストリーダーシップ戦略」、「差別化戦略」、「集中戦略」を解説した本。

日本語の翻訳がわかりやすく、内容も平易に記述されている。「今さら5フォース分析?」という感想を持つ方もいるかもしれませんが、斬新なフレームワークをたくさん覚えて当てはめるよりも、基本的なフレームワークを完全に理解した上、カスタマイズすることが重要と気づかせてくれる。

戦略論=ポーターというのが通説であり、本書なしでは戦略論を語れない。

 

競争優位の戦略(M.E.ポーター)

アマゾンでの購入はこちら>>>競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか

競争優位を築く手段として、「コスト優位」、「差別化」をあげたうえ、バリューチェーンの考え方に基づき「競争優位をどのように構築するか」にフォーカスした書籍。価値創造活動であるバリューチェーンの要素として、購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービスの5つの主要活動と、調達活動、技術開発、人事・労務管理、全般管理という4つの支援活動に分類した上で分析されている。

製造業など伝統的な業種に当てはめて考えやすい理論であり、IT・ハイテクなど新業種への応用が難しい面もあるが、基本的な考え方を理解した上で、自分の業種にあったバリューチェーンでの応用を考えたい1冊。

 

競争戦略論Ⅰ(M.E.ポーター)

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戦略を語る上では、「何をやらないか」を明確化することの重要性を説いた書籍である。全方位的に全ての顧客に評価されるべく、最大公約数的な製品・サービス設計をしてしまいがちな日本企業を揶揄しながら、「日本企業には戦略がない、日本企業は戦略を学ぶべきだ」という指摘をしています。

日本の大企業で働いた昔の経験を振り返ると、ポーターの指摘は非常に頷けるとことが多いです。やるべきことを論理的に1つに特定することは相当難しいですが、やらないことを論理的に決めるというのは比較的簡単です。それさえもできていないというう意識があるマネジメントの方に読んでいただきたい1冊です。

 

企業戦略論(ジェイ・B・バーニー)

アマゾンでの購入はこちら>>>企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

「会社の業績は、業界の競争の激しさではなく、会社の経営資源で決まるのではないか?」という問題意識から、経営資源に基づく、リソース・ベースト・ビュー(RBD)を主張。RBDの中で、企業の強みを評価するVRIO(価値、希少性、模倣の難しさ、組織体制)のフレームワークを提唱している。

個人的にはVRIOフレームワークはM&Aにおける候補先ソーシング時に使いやすいと感じており、そういった仕事に従事している方は一読しておくと良いのではないかと思います。

 

良い戦略、悪い戦略(リチャード・P・ルメルト)

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具体的事例を多数示しながら悪い戦略の特徴や、良い戦略を作る上でのステップを示した書籍。悪い戦略のパターンとして、「中身がなく空疎」、「重大な問題に取り組まない」、「目標と戦略の取り違え」、「間違った戦略目標」をあげている。一方、良い戦略の基本は診断→基本方針→行動が核となっていると整理。

良い戦略と悪い戦略の具体例と、上記の抽象化された整理を結びつけることで、戦略策定時のチェック基準とすることが可能と思います。

 

戦略サファリ(ヘンリー・ミンツバーグ)

アマゾンでの購入はこちら>>>戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック

日本における"The戦略論"である、ポーター「競争の戦略」が理論書であるとすると、「戦略サファリ」は理論+実践の重要性を説いた本であると言えます。著者であるミンツバーグは、戦略には「計画された戦略」(つまり理論)と試行錯誤により生み出された「創発戦略」があると主張しています。両者をバランス良く組み合わせることで、理論的かつ実践的な戦略が策定可能であることを説いています。

本書はやや読みにくい箇所もありますが、「机上の空論」と揶揄されてしまいがちな戦略コンサルタントや、いきあたりばったりの施策をとってしまいがちな実務家の双方にとって理解しておきたい書籍と思います。

 

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