組織のトップに立つビジネスマンの必読書

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ビジネスマンを10年、20年と続けていると、いつか課長・部長・社長として組織のトップに立つ日が来ます。またキャリアの途中で起業という選択をする方は、20代で社長となるケースもあるでしょう。そんなビジネスリーダーにとってお薦めの本を紹介したいと思います。

様々なタイプの部下をモチベートしたり、成果へのコミットする社長・部長・科長となるために参考になる本を紹介します。

ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

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日立製作所の社長・会長を務めた川村隆氏による書籍です。自身の経験に基づき、"組織のラストマン(=最後の砦)として生きるとはどういうことか"という問いを突き詰めた書籍です。

私は戦略コンサルタントという職業柄、元戦略コンサルタントの「プロ経営者」や、元戦略コンサルタントのベンチャー企業の社長などの本を読むことが多いですが、「ザ・ラストマン」を読んで強く感じたことがあります。それは、"社長業を全うしている人は、戦略コンサルタントの経験があろうがなかろうが、かなり類似したことを言っている"ということです。特に類似していると思った点は、以下の一節です。

これは若いころから「15分で結論を出す」という習慣を身につけていたからできるのかもしれません。15分で決められないことを、30分や1時間悩んでいても答えは出ません

ザ・ラストマン(川村隆)P.71

この考え方は、戦略コンサルタントに仮説思考が求められる理由でもあり、戦略コンサルタントが日々意識している「生産性」、「効率性」に通ずるものでもあります。私が社員もしくはコンサルタントとして見てきた会社の多くでは、"結論の出ない"と参加者の全員がわかっている会議に相当の時間が費やされていました。しかしながら、事業会社でも名経営者と呼ばれる経営者は「会議で結論(≒成果)を出す」ということにこだわりを持っているということを示す実例と感じました。

HARD THINGS

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自ら起業しラウドクラウドやオプスウェアを立ち上げたベン・ホロウィッツによる書籍です。HARD THINGSという書籍名は、「ビジネスおいてつらい瞬間をどう乗り切るか」と訳すと良いと思います。本書では、ベン・ホロウィッツが起業後に経験してきたつらい瞬間を回顧し、それらをどう乗り越えてきたかということが綴られています。

起業家視点でのエピソードもありますが、普通のビジネスパーソンが「こういうことって、よくあるな、参考になるな」と思えるようなエピソードも満載です。

個人的に頷けた一節をいくつか紹介します

スタートアップのCEOは確率を考えてはいけない。会社の運営では、答えがあると信じなきゃいけない。答えが見つかる確率を考えてはいけない。とにかく見つけるしかない。可能性が10に9つであろうと、1000にひとつであろうと、する仕事は変わらない。

HARD THINGS(ベン・ホロウィッツ)P.94

最良の解決方法は、マネージャーが部下を教育するときに、明確な期待値を設定しておくことだ。部下を教育していなければ、業績管理の基準を設定することもできない。その結果、会社の業績管理はいい加減で一貫性のないものになる。

HARD THINGS(ベン・ホロウィッツ)P.157

質問:仕事に就いて最初の1ヶ月に何をしますか? 「勉強」という答えを強調しすぎる人は要注意だ。候補者は組織について勉強すべきことが、実際より多くあると考えているかもしれない。具体的には、候補者が今いる組織と同じぐらい、あなたの会社の組織を複雑だと考えている可能性がある。

HARD THINGS(ベン・ホロウィッツ)P.175

もうひとつ重要なことは、個人面談の主役は社員であって、面談時間の長短も社員主導で決めるようにすることだ。社員が中心であるからには、上司は聞き役に徹するべきだ。社員に90%以上話させ、上司が話すのは10%以下に留めねばならない。

HARD THINGS(ベン・ホロウィッツ)P.247

生産性

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このサイトでも以前紹介したマッキンゼー出身の伊賀泰代氏による書籍です。伊賀泰代氏の前著である「採用基準」は、マッキンゼーがどのような採用基準で戦略コンサルタントを採用しているかを書籍化したものでした。

本書「生産性」では"マッキンゼーでコンサルタントが求められる生産性"に加えて、"世の中の企業が生産性向上にどう取り組むべきか"という問いに対して明確に答える書籍となっています。

私の考えでは、組織のトップに求められる役割として最も大きな要素はリソースの配分です。その意味では、特に課長や部長に昇格したばかりの方にとっても、本書は非常に参考になると思います。

生産性を上げるには、「成果を上げる」と「投入資源を減らす」というふたつの方法があると理解した上で、安易に投入資源量を増やさないこと、そして、コスト削減だけでなく付加価値を上げる方法も併せて考えることが必要なのです

生産性(伊賀泰代)P.31

「あの人は本当に優秀だ」と目される人が、長時間オフィスに滞在し、ものすごい量の仕事をこなしている人ではなく、どれだけ仕事が集中しても、明確な優先順位づけと迅速な意思決定、そして高いスキルによって、みんながびっくりするほど早く仕事を終わらせてしまう人のことを指す職場となるよう変えていくこと―経営者、そして管理職の役割には、そういった意識改革を起こすことも含まれているのです

生産性(伊賀泰代)P.76

マッキンゼーでは「自分の意見を明確にする」ことを「ポジションをとる」と呼び、全員が身につけるべきベーシックなビジネススキルだと教えています。このため入社直後の(まだ何もわかっていない)新入社員に対しても、会議では、「意思決定の練習」としてポジションを取ることを求めます。ビジネス上の意思決定とは、「確実にはわからない未知の(未来の)ことについて決断をすること」です。確実にわかっていることについての決断は誰にでもできるし、できても大きな価値はありません。だから、まだ何もわかっていない新人にでもポジションをとらせるのです。

生産性(伊賀泰代)P.214

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