M&Aにおけるデューデリジェンスの進め方

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M&Aにおけるビジネスデューデリジェンス(DD、BDDなどとも呼ばれる)という業務は、M&A巧者といわれている大企業でも、特定部門の一部のスペシャリストが担っていたり、マッキンゼーを始めとする戦略コンサルティングに外出したりすることが多く、そのプロセスや勘所はあまり公開されていません。

ビジネスデューデリジェンスが滞りなく、効果的に進める基本を理解せずに初心者が進めると、M&AのGo/No-go判断を誤ってしまったり、上司や社内稟議プロセスの中で役員や社長から指摘事項を湯水の如く浴び、現場のM&A、PMIのモチベーションが下がってしまうということも起こりがちです。

本記事ではM&Aを成功させるため、ビジネスデューデリジェンスをどのように行ったらよいかについて解説していきたいと思います。

ビジネスデューデリジェンス(BDD)の目的は?

ビジネスデューデリジェンスを行う目的は、「M&Aを進めるかについて意思決定を行うこと、進める場合の条件を明確化すること」、これに尽きます。その過程で行う分析や対象会社の理解は、すべてM&Aの是非についての意思決定とその条件につながる必要があります。M&Aを進める場合、明確化すべき事項として、①買収価格の上限、②バリューアップ余地とその実現体制、③M&A後のリスクとその最小化に向けた契約条件が挙げられます。

ビジネスデューデリジェンス(BDD)における事業計画の作成

ビジネスデューデリジェンスの目的を達成する上で、必要となるのは事業計画の策定です。制度の高い事業計画を作成することは、買収価格の決定、バリューアップ余地の特定、リスク最小化というすべての作業のベースになる作業です。

事業計画の策定とは、より具体的に言うと、「企業が将来生み出す売上・利益を定量化する」作業であり、A.事業構造の分析、B.業績構造の分析を行うことにより策定していきます。

事業構造分析では、A-1 マクロ環境分析、A-2 市場動向分析、A-3 競争環境分析、 A-4 バリューチェーン分析、A-5 社内機能分析を行います。

業績構造分析では、対象会社の事業をいろいろな切り口(製品別、販売先別、事業部・店舗別、組織別)で分解し、売上、利益、費用の現状と改善余地を探っていきます。その際に時系列の社内ベンチマーク、競合ベンチマークを参照しながら、改善余地として設定する数字に徹底したロジック補強を行っていくことが、納得性の高い事業計画を作成していく肝となります。

ビジネスデューデリジェンスについては、なかなか自習が難しいのですが、以下の本は事業計画の作成プロセスのイメージがつきやすく大変おすすめです。

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事業計画をもとにした、M&Aのさらなる深堀り

納得性の高い事業計画が作成できれば、ビジネスデューデリジェンスの大きな作業は終わったも同然ですが、ここでの事業計画はM&Aプロセスにおいて、後工程の前提となっていきます。事業計画をもとに、DCFやマルチプル法を使ったバリュエーションを行い、事業計画におけるバリューアップを確実に達成するための実現体制(現経営陣の期間限定のリテンションなど)を検討し、事業計画を達成する上でのリスクの洗い出した上で株式譲渡契約の落とし込みを行っていくことが主な活動となります。

バリュエーション、契約交渉についてはそれぞれ次回、次々回で解説を行っていきます。

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