戦略コンサル的視点から、東京マラソン(一般の部)中止について思うこと

本日、東京マラソンの主催者より、3/1の東京マラソンについて一般の部、準エリートの部の開催を取り止め、エリートの部のみの開催とすることが発表されました。結果、36,000人が出走予定であった大会が、約180人での開催に縮小されることとなりました。

本件について、戦略コンサル的視点から考えてみました。

マラソンは戦略コンサルの代表的趣味

戦略コンサルタントの中に、マラソンを趣味にしている人は多くいます。戦略コンサルは何事も定量化して考えたり、過去比較をしたりすることを好むため、マラソン、トライアスロン、ボルタリングなどを趣味とする人がかなり多くいます。また、戦略コンサルタントの仕事は、どうしてもM(マゾ)的になりがちなため、趣味としても自分を追い込むことが好きな人が多いという特徴もあります。

戦略コンサルタントの中には東京マラソンにチャリティ枠で10万円寄付して出走するみたいな強者もいるため、本日PMの東京マラソン一般の部の中止の一方について、オフィスで嘆いている社員もいました。

戦略コンサル的視点からの東京マラソンを中止すること自体の合理性

戦略コンサルタント的視点からは、東京マラソンの一般の部を中止すること自体の合理性について、首をかしげざるを得ない部分があります。

多くの人が都心に集まることについて、コロナウイルスの拡散を懸念したという当局、主催者の論理はわからないでもないですが、そもそも東京マラソンの開催有無に関わらず、国内ではコロナウイルスが拡散し始めている中で、東京マラソンだけを中止しても本質的には何の意味もなさないと考えられるからです。

多くの人が集まるライブや、これから開催されるプロ野球など各種スポーツイベントもありますし、更にいうと渋谷や新宿には相当の人が日々集まっているわけで、マラソンだけを中止しても何の意味もないと思われます。

更にいうと、仮に今後コロナウイルスが拡散したとして、夏までに収束しなかった場合、東京オリンピックまでも中止しないと辻褄が合わなくなってくるのではないかとさえ思えます。

ダイヤモンド・プリンセスの対応も含め、対症療法的な動きに終止し、対応を誤っているとしか言いようのない状況下と思います。

東京マラソンの出走予定者に対する救済措置について

東京マラソン出走者に対する救済措置も理解し難い判断かと思われます。従来より、大地震や洪水、Jアラート発動など当初から列挙してた天地異変による大会中止の際には、参加費は返金するという予定でした。コロナウイルスによる大会中止は、当初列挙されていた例には該当しないという判断により、出走者に対しては返金をせず、来年の大会の優先出走権を与えるという判断になりました。

優先出走権とはいえ、来年出走するためには、再度参加費の支払いが必要とのことで、出走予定者に対しては相当厳しい決断となりました。

コロナウイルスの流行による大会縮小と、天地異変による大会中止は事実上同義であり、主催者の判断には相当の疑問を抱かずにはいられません。

ちなみに、要綱には以下のように記載されています。

13. 積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果の中止の場合、関係当局より中止要請を受けた場合、日本国内における地震による中止の場合、Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)は、参加料のみ返金いたします。なお、それ以外の大会中止の場合、返金はいたしません。

東京マラソン要綱

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