ATカーニー ケース面接2:オタク向け漫画本の市場

ATカーニーで出題されたフェルミ推定のケース面接です。この面接官はニッチな市場を題材とすることにより、ケース問題が漏れた場合でも対策がしにくくするため、このような問題を作ったのではないかと思います。

ケース問題

  • オタク向け漫画本の市場規模は 
  • 検討方法は他にあるか?
  • 考えていない要素があるが何か?
  • 他に考えられる検討軸は?自分の案はなぜ良くないか?

出題実績

ATカーニーでの出題です。
オタク向けのマンガ本ということで一瞬戸惑いますが、典型的なフェルミ推定の問題です

突破基準

比較的一般的なフェルミ推定問題ではありますが、あえて挙げると、

  • 軸を設計して市場規模を算出できる
  • 需要サイド(オタク割合をセグメント分けした上で算出)、供給サイド(本屋の運営から算出)など複数の検討方法を提示できる
  • 個人の漫画本購入という市場に加えて、施設(図書館・漫画喫茶等)による漫画本購入という市場の存在に気づく

などが重要だと思います。

必ずしも全て完璧な回答を最初から出す必要はなく、質問された際にディスカッションの中でテンポよく答えていければ問題ありません。

ポイント

適切な軸の設定

フェルミ推定に慣れてくると、市場規模を需要サイドから検討をするにあたり”男女・年代別”での検討に飛びついてしまいがちです。しかし大きな落とし穴があります。

オタク向けの漫画本のフェルミ推定において男女・年齢別アプローチを取ると、男女・年齢で分けられたセグメント毎に以下のような要素分解をすることになります。

市場規模=①人口×②オタク比率×③オタクでオタク向け漫画本を購入する比率×④平均購入冊数/年×⑤平均単価

ここで問題となるのが、”男女・年齢別”のセグメント分けをすると、③や④の要素に濃淡を付けることが難しいというものです。例えば以下のような結果になってしまうことが想定されます。

カーニー_オタク向け漫画本

上記の例だと、オタクで漫画本を購入する比率は全セグメントで20%、一人あたり平均購入冊数は10-20代のみ10冊で、30代以上は全て20%となっています。

出題者から「年間100冊購入する人もいますよね?」、「オタクの比率は男女でどちらが多いですか?」というような質問をされてしまうと、「ええっと、平均するとあまり変わらないと思います」というような回答になってしまい、やり取りが苦しくなってしまいます。

従いこのような例では”男女・年齢別”で検討するのではなく、オタクを以下のようにグループ分けすると有効ではないかと思います。

A.マンガマニア
B.マンガの嗜好は平均的なオタク
C.マンガに興味のないオタク

これであれば③、④の要素に大きな濃淡が生まれ、検討がしやすそうです。


「個人による購入」以外の存在

漫画喫茶、レンタルショップ、図書館などの施設の購入による市場規模もそれなりに大きいですので、この要素には絶対に気づく必要があります。このポイントはフェルミ推定の基本になります。

「なんでそんなことに気づくの!?」と思う方は、以下の本などを一通り目を通した上でコンサルティングファームとの面接に臨むことをオススメします。(フェルミ推定は対策をすれば必ずできます!)

ATカーニーのケース面接をこれから受ける方は、以下もご参考ください
>>>ATカーニー ケース面接3:ネイルサロンの売上

ATカーニーの戦略コンサルティング会社としての特徴については、下記のページでもまとめていますのでご一読ください
>>>ATカーニーの特徴

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