新浪剛史(サントリーホールディングス社長)

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シリーズ2人目としては三菱商事に入社後、ローソン社長を経て、現在はサントリーホールディングスの社長を務めている新浪剛史氏を取り上げたいと思います。新浪剛史社長は総合商社出身の現役ビジネスマンとしては最大のビッグネームと言っても過言ではないと思います。

新浪剛史の略歴

1959年横浜生まれ。横浜翠嵐高等学校を卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学し、同大在学中にスタンフォード大学に留学。慶應義塾大学を卒業後、三菱商事に入社し、社内留学制度でハーバード・ビジネス・スクールに留学、MBAを取得。2003年、三菱商事を退社しローソン代表取締役社長に就任、11年に渡り同社の復活・再成長を牽引。2014年にかねてから親交のあった佐治信忠会長に請われ、サントリーHD代表取締役に就任し、同社がM&Aにより傘下に収めた米蒸留酒大手ビーム社の統合を推進。

新浪剛史の信念・習慣

新浪剛史社長には2つの大きな習慣があるようです。1つは、「井の中の蛙とならず、社外の情報とよく接する」ことです。新浪剛史社長は20代の三菱商事時代に竹中平蔵氏らとの自主勉強会に参加したり、今でもダボス会議や外交問題評議会に参加したりするなど、一企業人の枠を超えた活動を継続されています。

「1度あった人との関係を深めるためには、自分自身が勉強していることが大切だ」と語る新浪剛史社長は、社長となっても大変な勉強家として知られています。(サントリーに務めている私の友人からは「好奇心が強すぎて社長とは思えない」という声も聞かれました。)

お酒を飲むこともあるようですが、「出張時にははしごで飲みに行くこともあるが、店で一番良いものを一杯だけ飲む」と語っており、自らを律していることがうかがえます。

また高校時代にバスケ選手として国体に出場するほどの実力を持つ新浪剛史社長は、60歳となる今でもジムでパーソナルトレーナーをつけて1日2時間の運動をしているほどのスポーツマンです。この習慣は20年以上継続しており、ここで培った体力が仕事のパフォーマンスにも良い影響を与えていると感じているようです。

超一流の会社に新卒で入社し、ハーバード・ビジネス・スクールに留学し、大手2社で社長を歴任した新浪剛史社長は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を座右の銘としており、どんなに成功しても謙虚であることを意識されています。好きな本としては「失敗の本質」、尊敬する人物として渋沢栄一を挙げていますね。

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新浪剛史の人生

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どんな学生であったか

小学校時代の自身を「できの悪い子どもだった」と称している新浪剛史社長ですが、中学時代に規則正しい生活を送るためにバスケ部に入部してから一変します。部活の練習後は帰宅後20時に就寝し、翌朝4-5時に起床後、3時間勉強して登校するという生活を続けました。すると学年一の成績となり、地域No.1の公立高校である横浜翠嵐高等学校に進学します。

高校時代もバスケを続け、横浜翠嵐はバスケ界では全くの無名校ながら、関東大会で3位に入る素晴らしい成績を収めました。当時のバスケ部のコーチは、強豪校でない故にディフェンス力や基礎体力を徹底的に強化する方針でした。その結果、並み居る強豪校を倒しながら関東3位まで上り詰めたことで、新浪剛史社長は基礎を徹底的にやること、チームの特徴に合った組織づくりをすることの大切さを学びました。

高校時代は外交官を志望していましたが、慶應義塾大学に進学し、日本にとっての貿易の重要さを学び、商社マンを死亡するようになります。在学中にスタンフォード大学に交換留学したこともあり、将来はアメリカでもう一度暮らしたいと考える中、三菱商事の活気と、ビジネススクールへの留学制度を魅力に感じ、新卒で入社します。

20-30代をどう過ごしたか

新浪剛史社長は20代から「井の中の蛙」とならないよう励んできました。25歳のときに上司から、「社内で酒を飲むのは結構だが、週2回であれば週1回にして、その時間で勉強しろ」と言われたことは強く印象に残っているようです。週末も、土曜日は図書館で読書や、ビジネススクール受験に向けたGMATやTOEFLの準備に費やし、日曜日は社内のバスケット部の活動に参加するというような生活を行っていたようです。

しかし社内のMBA派遣の選抜試験においては、2年連続で役員面接で不合格となるなど、やや苦戦したようです。2年連続で社内選考に落ちたことで、私費留学の前提でハーバード・ビジネス・スクールに合格後、前後して3度目の正直で社内選考にも合格し、「それなら社費で」と社費留学を決めたようです。

ハーバード・ビジネス・スクール留学時代では3-4時間の睡眠で、人生で最も勉強した期間だったと振り返っています。途中、極度のストレスで血尿をもよおし、当時アメリカに滞在していた医者で弟の新浪博士氏に相談したこともあったようです。しかしここでも持ち前の勤勉さとバスケ仕込みのエネルギーで、ハーバード・ビジネス・スクールを上位10%に位置する成績で卒業します。

30代後半以降をどう過ごしたか

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30代に給食の新規事業などに取り組みますが、30代後半でコンビニエンスストア、ローソンへの出資案件のプロマネとなり、43歳で社長を拝命します。当時のローソンは思った以上に悪い状況である中、新浪剛史社長はローソン事業にコミットするため、三菱商事からの出向ではなく転籍としてローソンの再生に取り組みます。ローソンでは11期連続で増益を成し遂げ、2014年に佐治信忠サントリーHD現会長に請われ、サントリーHDの社長に就任します。

サントリーでは大型海外M&Aを行ったビーム社のPMIの陣頭指揮を取るだけでなく、サントリー大学の設立やジョブローテーション制度の見直しにより、サントリーの良さをさらに伸ばす形で会社を前進させてきました。社員のモチベーションの向上にも注意を払っており、「社長と会うと元気をもらえる、エネルギーを充電して仕事に向かえると思ってもらえれば一番」とも述べています。

体育会系気質で親分肌タイプのマネジメントスタイルなんでしょうね。

-代表的な経営者・起業家
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