コカ・コーラ 青汁のキューサイを売却へ

投稿日:

コカ・コーラボトラーズジャパンHDがキューサイ売却の手続きを進行中

今年6月に日経ビジネスなどの誌面で、コカ・コーラボトラーズジャパンHD(以下コカ・コーラBJ)が青汁で知られるキューサイ(福岡)の売却を検討中であることが報じられました。

コカ・コーラはバークレイズ証券と契約の上、キューサイの売却先候補の選定を進めてきたようですが、この程一次入札に向けてプロセスが進行しているものと見られます。

M&Aによるキューサイ売却の背景

ここ10年、コカ・コーラBJはキューサイを飼い殺し状態にしてきたと言われています。2010年、キューサイはコカ・コーラBJの前身であるコカ・コーラウエストにより360億円で買収されました。キューサイの前株主はNIFコーポレートマネジメントなど、投資ファンド4社でしたので、コカ・コーラBJが投資ファンドの出口戦略の受け皿となるという構図でした。

コカ・コーラBJは、青汁などでブランド力のあるキューサイを傘下に収めることで、共同製品開発などコカ・コーラBJの販路を活用したシナジー創出を狙っていました。しかし、コカ・コーラ米本社からの反対にあったこともあり、結果としてコカ・コーラBJはキューサイ買収後に成長させることはできず、遂にキューサイ株の売却に踏み切ったものと考えられます。

キューサイの売却・買収候補先

キューサイのEBITDA(償却前営業利益)は40億円強と見られており、EBITDAの8-10倍となる300-400億程度が本ディールの買収価額と見られています。8月中旬に予定される一次入札では、プライベート・エクイティ・ファンド、国内外の事業会社が名乗りを挙げることが予測されています。

PEファンド勢としては近年おなじみのポラリス・キャピタルを筆頭に、佐山氏率いるインテグラル、外資系ですと日本投資に力を入れ始めているカーライルなどの名前が上がっています。

国内では健康食品市場の拡大により、青汁やコラーゲン飲料などキューサイが得意とする製品群は新興勢力が乱立している様相です。キューサイは青汁市場では古参プレイヤーですが、もはやこの領域におけるキューサイの競争優位性は失われているとの声もあります。そのような中、日系の食品会社などはなかなか本ディールに魅力的な金額の入札を行うことは困難かもしれません。

ジャパンブランドが一定の優位性を持ちうる、中国・韓国など東アジアのプレイヤーは関心を示しているとの観測もあり、PEファンドと海外勢で価格が上がっていく構図もあるかもしれません。

-M&Aの動向, 戦略コンサルタントになるためには

Copyright© 戦略コンサルタントという選択 , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.