戦略コンサルタントの仕事はどのぐらい激務なのでしょうか?これから戦略コンサルタントを目指す方が具体的にイメージしやすいように、典型的な生活について書いてみたいと思います。
いずれマネージャーバージョンも作りますが、未経験でコンサルティング会社に入社する人はマネージャー未満からのスタートになるため、まずはマネージャー未満にフォーカスして日常生活をまとめてみました。
Contents
①9:30-10:00
マネージャーと前日決めたタスクの進捗確認
→リサーチ・プレゼン資料の進捗の確認。ここでマネージャーの期待値に達していないと結構なプレッシャーをかけられ、ランチはゆっくり取れなくなる。美味しいランチを高級レストランで食べて、日々心安らかに過ごせるかは朝一ミーティング次第と言っても過言ではない。
(この朝一ミーティングのプレッシャーが、コンサル特有の激務を生む要因)
②10:00-15:00
マネージャーとの打ち合わせを踏まえ、リサーチやクライアントへのヒアリング、プレゼン資料を作成
→リサーチ&プレゼン資料の作成はコンサルタントの業務の90%超を占めます。ジュニア(マネージャー未満)であれば、ファクトを集めることが主要な役割となるため、インターネットや書籍を使ったデスクトップリサーチ中心です。日本語の資料で完結することは稀なため、英語を読解力が低い人は大変です。
③15:00-16:00
プロジェクト責任者であるパートナーへの進捗報告
(もしくはマネージャーとAM決めたタスクの進捗確認)
→ここでの出来が、20時頃に帰れる/帰れないを左右します。やはり、期待値に合ったアウトプットが出せているかということが重要です。パートナーとマネージャーの方針が違い、やり直しを強いられ夜までコースが確定することも。
(このパートナー=天皇のような文化も、コンサル特有の激務を生む要因)
④17:00-22:00
午後の進捗報告で指摘された事項の反映作業
→どこまでやれば翌朝の朝一ミーティングで「合格点」を取れるかを考えながら作業します。100点を取るのに10時間必要であれば、目標点を80点に引き下げ5時間でできる作業に設計し直すこともあります。
⑤22:00-
帰宅(帰宅後に仕事をするかは、④次第)
最近は、戦略コンサル業界においても、残業を少なくしようという動きが強まっており、22時以降も会社に残って働くという文化は薄まってきています。
(デューデリジェンスなどM&A関連の仕事は2時、3時まで働くことになりがちですが)
最近は「80点で良いよ」というようなこと言うマネージャー以上も多いのは事実です。しかし、そこには大きな罠があります。とくにアップ・オア・アウトを厳格に適用しているファームでは、100点、時には120点を取れる人しか昇格させません。つまり、毎回80点狙いの人は基本的に全員アウト(=クビ)になります。
表面上は「ワーク・ライフ・バランスの改善」を謳っていても、戦略コンサルティング会社はプロフェッショナル精神(プロセスではなく成果重視)を求めます。よほど優秀な方で少ない時間で成果を出せる人以外は、それなりの労働時間を強いられる仕組みとなっています。
結局、いくらワーク・ライフ・バランスの改善を謳っていても、アップ・オア・アウト型の戦略コンサルティング会社で平日にのんびりする生活を送るというのは不可能に近いというのが実態です。