戦略コンサルティング会社への転職リミット

ここ数年戦略コンサルティング会社を志望する方からの相談を立て続けに受けているのですが、必ずと言って良いほど聞かれるのが、戦略コンサルティング会社に入社する年齢についてです。「戦略コンサルティング会社に30代で入社するのは遅いのではないか」という懸念を抱いている方が多いようです。幾つかの観点から、戦略コンサルティング会社と年齢について考えてみたいと思います。

30代で未経験者の戦略コンサル挑戦

近年、戦略コンサルティング各社は規模拡大により中途採用の数を増やしていることは、いろいろな記事で言及させて頂いている通りです。コンサルタント数を増員する過程で、いわゆるジュニアクラス(マネージャー未満)の中途採用の年齢幅も相当広がってきた印象があります。

具体的に言うと、24歳(社会人歴2年程度)から、上限としては40歳辺りの方までがジュニア採用として採用されるようになっています。戦略コンサルタントというと、東大、京大などから新卒で採用され、40歳前後ではパートナーになっているというイメージが強いと思いますが、各社の規模拡大によりキャリアパスも多様化してきています。

理想的なタイミングはタイトルによって異なる

転職採用による入社実績という意味では、戦略コンサルティング未経験者でも24-40歳とかなりの幅の方にチャンスがあります。一方で、一般的に理想的とされる入社タイミングも存在します。マネージャーから2つ下のポジションであるビジネスアナリスト、アソシエイトクラスでの入社であれば26-29歳、マネージャー直前のコンサルタント、シニアアソシエイトクラスであれば、29-32歳程度での入社が理想的だと思います。

MBAを取得する方は、一般的に30歳までに入学することを目標にされるケースが多いです。MBAホルダーは原則、マネージャー直前のポジションとして採用されますので、30歳で留学→32歳でMBA取得後、戦略コンサルティング会社に入社というのは、よくあるキャリアパスです。私のファームの採用パートナーはよく「MBAホルダーは32歳ぐらいまでに入社してほしい」ということを言っていましたね。

このぐらいの年齢で入社しておけば、45歳前でパートナーになる道筋が見えてきます。また、中途入社で戦略コンサルティング会社に入社するということのメリットとして、企業の意思決定プロセスを実業の中で理解できる、実行面の課題など戦略立案以外の課題を理解できるなどが挙げられます。これらをある程度理解した上で戦略コンサルタントとなることが新卒採用のコンサルタントにはないメリットとなることを考えると、事業会社で5-8年程度の経験を積んでむというのは悪くない選択です。

また上述の年齢で戦略コンサルティング会社に入社しておくというのは、将来のキャリアを考える上でも有効です。仮にマネージャー昇格後、次の道を探すというキャリアになったとしても35-36歳程度という年齢です。マネージャー昇格前にクビになった場合でも、30代前半で戦略コンサルティング会社出身であれば、幅広い業種でポテンシャル採用が期待できます。

「何歳までに戦略コンサルタントになるか」という問題を考えると同時に、「何歳で戦略コンサルタントを辞めるか」というのも考えながらキャリアを設計していくのが理想的です。

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